アントレプレナーの教科書、スティーブン G ブランク (著), 堤 孝志 (訳), 渡邊 哲 (訳)

書評

アントレプレナーの教科書、スティーブン G ブランク (著), 堤 孝志 (訳), 渡邊 哲 (訳)

初版は2016年1月ですが、なんでもっと早くに読まなかったのかと後悔する一冊でした。
タイトル通り、これから起業する人、すでに起業した人、スタートアップの経営陣はぜったいに、重要だからもう一度言います、「ぜったいに!」読むべき一冊です。

”スタートアップは大企業の小規模版ではないということがここ数年でわかってきた”という説明通り、既存企業での経験を参考にスタートアップを始めて失敗することがいかに多いか、みなさんご存知かとおもいます。スタートアップの5年生存率は10%〜20%です。

アメリエフを含め、技術系スタートアップは製品開発を中心に考えがちですが、それと同じくらい重要なのが顧客開発であると説いています。リーンスタートアップという考え方が知られるようになり、スタートアップ起業のマニュアルとなっていますが、その1要素である「顧客開発モデル」を深掘りした内容となっています。

10月9日のブログ科学者が「起業」で成功する方法、キャスリーン・アレン (著)、北川 知子 (訳)で紹介した書籍は、科学者がはまりやすい罠を実例と共に紹介していましたが、このアントレプレナーの教科書は、エピソードや理論だけでなく、より具体的に何から始めたら良いのか手順や内容、お手本まで用意してくれている実践的な書籍です。

起業して10年経った自分にも目からうろこの内容ばかり(単なる勉強不足であります)だったので、これから起業を考えている人から、すでに起業して何年も経っている創業者、スタートアップの経営陣にも読んでいただきたい一冊です。

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