アメリエフの会計年度は1月〜12月なので、20年度決算が年末で締まりました。
1年前の年末には世界中の誰もがこのような1年になるとは想像もつかなかったとおもいます。
感染症の蔓延によって社会活動が大幅に制限され、生活の在り方や仕事の仕方など多くの価値観や習慣が短期間のうちに強制的に変わってしまいました。
事業を発展させる上で何が必要か、何を変えるべきかを考え続けた1年でした。
3月に今の墨田区のオフィスへ移転し、都心から離れてやや不便になったものの、広いコワーキングスペースに複数の会議室、静かな街の環境で家賃も半額以下となりました。ちょうどこのタイミングで全社テレワークを開始しました。ISO27001/ISMSの対応でBCP(事業継続計画)を策定して、19年中に予行演習も実施済みだったため、スムーズに全社テレワークへ移行できました。
テレワークが日常となり、学会も中止されてしまって、研究者の方々と対面で会話する機会が皆無となる中、デジタルマーケティングへの対応が遅れてしまったのは反省です。
コロナ禍でも研究は世界中で日進月歩で進むため、常に最新の情報に触れディスカッションをしてアンテナを張っていないと、すぐに取り残されてしまいます。
オンラインセミナー開催や参加、オンライン学会への参加や一部再開された展示会へ参加することで情報の鮮度維持に努めています。
9月30日にはPHCホールディングスのグループ傘下入りが発表されました。
それまでご出資しただいていたリアルテックファンドやユーグレナ、リバナスの方からは、ファンドへの出資社(LP)の方々と繋いでいただいたり、財務や営業など社内体制構築の支援をいただいていましたが、事業を一緒に進めてはいませんでした。
グループ入り後は、臨床検査事業や創薬事業を持つLSIメディエンスと連携しながら、ライフサイエンス機器を製造販売するPHC社やホールディングス全体と具体的に事業を一緒に進める議論ができるようになりました。
すでにグループ入りから90日が経過し、複数の顧客企業とのディスカッションも進んでいるので、21年の前半には何かしらの発表ができるのではないかと期待しています。
冒頭に触れた20年度決算の数字(まだ確定ではありませんが)を見ると、この1年間の活動で成功した事やうまくいかなかったことが明確にわかります。企業向けに研究のDX化を提案し、バイオデータサイエンスのコンサルテーションや、膨大なデータを扱うシステム導入のご注文を多くいただいていることが何より嬉しいです。
19年9月から新しいマネージャーが入社し、ライフサイエンスチームの活躍が目覚ましいことも期待以上の成果でした。
一方で、デジタルマーケティングの遅れから目標の売上を達成できなかったこと、技術的なレベルアップを図りより具体的で顧客企業にとってより付加価値の高い提案ができていなかったこと、これらを実現する採用活動や組織づくりが道半ばであることが反省点です。
21年はこれらの反省点を踏まえ、採用活動と組織体制づくり、会社全体として技術的なレベルアップとデジタルマーケティング活動として情報発信をする4点を重点的に取り組んで行きたいとおもいます。
2020年激動の1年でしたが、大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
アメリエフ株式会社 代表取締役社長 山口 昌雄
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