新型インフルエンザの感染者に過失は無い

新型インフルエンザも下火になったとはいえ、まだ感染者が増えている状況です。
そうはいっても、季節性インフルエンザと比べて感染拡大はしていませんね。

過剰反応したマスコミは反省をしたのか、報道姿勢を変えているようですが、
まだまだ感染者を悪者とする風潮があるように感じました。

特に、大阪・神戸で感染が確認されてからの初期段階では、
中高生が多く感染したため、子供たちの心に大きな傷が残ってしまったそうです。

そこで感じるのは、表題にありますように
「新型インフルエンザの感染者に過失は無い」ということです。
基本的に、日常生活で感染する可能性のある感染症は、
どんなに予防したとしても避けられない面があります。

感染症は疫学データをきちんと収集して、今後に役立てることが大事ですが、
既に述べた中高生たちの協力で、詳細な疫学データ得られたそうです。
それを聞いてとても嬉しくなりました。

厚生労働省のHP上で公開されています。
大阪府、神戸市における新型インフルエンザの臨床像 (第2報)

興味深いのは、発熱者が感染者の90%ほどにとどまっていること、
良く聞く「関節の痛み」は33%くらいであること、
2008/09年シーズンの季節性インフルエンザのワクチンを接種した人たちと摂取していない人たちとで
新型インフルエンザの罹患率に差が無いこと、などです。
詳細は上記のリンクから厚生労働省の発表を確認してください。

感染症は専門外ですが、疫学を学んできた身としては、
今回の迅速な対応は、関係者のがんばりに感動させていただきました。

【2009/06/27】一部修正しました

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