医療制度の「カイゼン」

日経ビジネスオンラインに、スウェーデンの医療制度の紹介がありましたのでご紹介させていただきます。
著者はボストンコンサルティンググループの御立 尚資さんです。
(テレビ東京のWBSにコメンテーターとしても時々ご出演されています。コメントが明快でとても好印象です。)

既存の医療制度は、顧客である「患者」よりも、サービス提供側である科学者や医療関係者、製薬会社の方を向いているのではないか。
また、近年はジェネリックの利用推進や包括支払いに代表されるように、財政の方を向いているのではないか、という問題提起から記事は始まっています。

その解答の1つとして、「Value Based Health Care(VBHC)」が紹介されていました。
要するに、「患者の方を向こうよ」ということです。

サービス提供側に対しては、クリニカルパスの徹底や情報共有(情報公開)を徹底しようというスタンスです。

その結果、「小児の急性リンパ性白血病」において、5年生存率が12%であったのが、10年後には47%に、さらにスウェーデン国内で標準的治療法が確立されてからは、なんと87~89%!まで改善しています。
まさに、「カイゼン」活動の成果だと、記事では紹介されています。

それにしても、スーパー新薬に頼ったり、最先端の医療技術の導入などではなく、標準的治療の徹底で5年生存率が12%から80%以上へ改善されるとは衝撃的です。

医療関係の方には特にご覧いただきたい記事です。
スウェーデンに見る医療制度の未来像

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