ヒトゲノム変異へのアノテーションソフト「UniAnno」を販売開始しました!

表題のとおり、「UniAnno」というヒトゲノム変異へのアノテーションソフトを開発・販売しました。
詳細はこちら=> http://amelieff.jp/?p=4301

疾患などに関連するゲノム変異のデータ解析をしていると、数多くのゲノム変異(1塩基変異: SNV)が検出されます。特に昨今の超高速シーケンサー(通称 次世代シーケンサ: NGS)を用いたゲノム解析だと、検体1人ごとに数万~数百万個のゲノム変異が検出されます。

その中から、疾患に関連する変異を選び出すことは至難の業で、既に疾患に影響を及ぼさないことが知られた変異を除外したり、実験的に信頼性の低い変異を除外したりと、やることがいろいろとあります。

そんな変異への意味づけ(アノテーション)を便利にしたいという自分たちの事情と、知人・友人やお客様の研究者の方からのご要望を多数いただいていたので、自社でアノテーションソフト「UniAnno」を開発しました。

まずはLinux上で各種公共データベースから変異の情報をダウンロードして束ねたのが「UniDB」というデータベース。そのUniDBの情報を、検出されたゲノム変異(VCFファイル)に付与するソフトが「UniAnno」です。

公共データベースはいろいろな書式で公開されているので、最初は書式を揃えることに苦労しました。さらには、各データベースはバラバラに更新されるので、リアルタイムに更新を監視する仕組みを開発して、UniDBを最新の状態に保ったりと、いろいろと苦労がありました。

検出されるゲノム変異のVCFファイルも、ソフトによって出力されるファイルの内容が少しずつ違ったりするので、いくつかのパターンで検証したりできるだけ汎用性の高い項目のみを利用するよう工夫したりと、当初に想定した以上に手間がかかりました。

開発にご協力してくださったお客様からのフィードバックを多数いただき、苦労して開発しただけあって、すでに複数の大学や研究所、医療機関での導入実績もできたので、安心して販売開始することができました。

余談ですが、UniAnnoはLinux上でコマンドラインで実行するのですが、コマンドライン操作に不慣れな方には、とても使い勝手が悪いというご指摘を頂いているので、より便利にWindowsやMacでも動作する「QMergeUI」も並行して開発中です。

QMergeUIは、複数サンプルのゲノム変異(VCF)ファイルを統合する機能と、付加した情報によってフィルタリングする機能を同時に搭載するので、研究を進める上でとても効率があがります。

5月のリリースを予定していますが、完成度を高めるためがんばっていますので、ご意見やご要望などいただけましたらとても嬉しいです。
ご意見やご要望はこちら=> お問い合わせフォーム

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